通常 App Store でのアプリ購入などで Apple ID の確認を求められるときは、Apple ID と パスワード の 2つを入力すれば OK です。
でも、これは結構セキュリティ的にゆるい状況です。他人に知られて勝手に使われてしまう可能性があります。Apple ID はいつも使っているメールアドレスを設定していることが多いですので、万が一パスワードが見破られてしまうと大変なことになります。
Apple ID と パスワード が他人に知られてしまうと、以下のような被害にあってしまう可能性があります。
- App Store や iTunes Store で購入されお金が使われてしまう
- 名前や生年月日など個人情報が知られてしまう
- 取得済みのバックアップを利用され、メールやメッセージ、LINE などの内容が知られてしまう
ヤバイですね。ほんとヤバイです。ゾッとします。複雑なパスワードを設定するという基本的な対処方法もありますが、Apple の「2ステップ確認」(別名:2段階認証)を利用すれば、この危険は大幅に減ります。この記事ではその「2ステップ確認」についてご紹介します。
「2ステップ確認」とは?
「2ステップ」という名の通り、「① Apple ID と パスワード の入力」が第1ステップで、Apple ID を利用するときはいつも実行しています。これに加えて第2ステップは「② Apple から送られてきたコードを入力する」というものです。
この「② Apple から送られているコード」は、ランダムでその都度変わります。ですので、万が一 Apple ID と パスワード を知られて ① を突破されてしまっても、② で突破される可能性はものすごく低くなります。
また、「② Apple から送られているコード」を受け取れるデバイス (iPhone や iPad など) は指定することができますので、自分が常に持っている iPhone に送ってもらうようにすれば、このコードを他人に知られることはありません。このような 2段階の仕組みで Apple ID への不正ログインを守っています。
Apple ID の 2ステップ確認 は、『ひと手間増えるけど、iPhone を乗っ取られる可能性がめちゃくちゃ低くなる』設定です。こういうのは実際乗っ取られないと重要性がわかりにくいんですが、本当に悪用されると甚大な被害を受けるので、もう必須としてやっておきましょう。
「2ステップ確認」の設定方法
Apple ID の「2ステップ確認」をガッチリ設定して、iPhone / iPad を守りましょう。設定の大まかな手順は以下となります。
- ブラウザで Apple ID 管理サイトにログイン
- 「2ステップ確認」開始ページに移動
- 第2ステップでコードが送付されてくるデバイスを設定
- 復旧キーの取得と保管
では、順番に設定をしていきます。
1. ブラウザで Apple ID 管理サイトにログイン
Chrome や Safari などのブラウザから、Apple ID 管理サイト ページを開きます。パソコンでも iPhone でも OK です。
開いたら、「Apple ID」と「Apple ID のパスワード」を入力して右矢印をタップしてログインします。
2. 「2ステップ確認」ページに移動
次のページで「セキュリティ」を選択し、2ステップ確認 セクションにある「利用を始める」をタップします。
【補足】「セキュリティ」選択後に質問ページに移った場合は、Apple ID 作成時に入力した 質問と回答 を入力します。これを忘れてしまった場合は、「セキュリティ質問をリセット」して再度設定しましょう。
3. 第2ステップでコードが送付されてくるデバイスを設定
次の 2ステップ確認を始める 説明を一通り読んだあと、右上の「次へ」をタップします。
2ステップ確認 で 第2ステップでコードを送ってほしい自分自身の電話番号を入力し、右上の「次へ」をタップします。コードは SMS で送られてくるため、電話番号の登録が必須です。
その後、入力した電話番号に SMS として 4桁の確認コードが送付されてきます。これを入力して次に進みます。
次に、確認コードを送付できるデバイスを追加することができます。SMS だけでなく、機種指定で送付できます。追加したい場合は、表示されている機種の右側にある「確認」をタップして、同じように送られてきた 4桁のコードを入力して登録します。登録したら「次へ」をタップします。追加をせずスキップすることもできます。
4. 復旧キーの取得と保管
Apple ID の 2ステップ確認 では、登録したデバイスにアクセスできなくなったときや、Apple ID のパスワードを忘れてしまったときは、『復旧キー』を使って Apple ID にアクセスしログインできるようにしています。
ですので、2ステップ確認における『復旧キー』の取得と保管は非常に大事です。2ステップ確認設定の最後には、以下のように復旧キーが表示されます。これを大事に保管しましょう。
保管場所でベストなのは、紙に印刷して鍵のかかる引き出しやロッカーなどに入れておくことです。でも家の中だとなかなか難しいし、「今さら紙で保管かよ」と思いますよね。
わたしはパスワード管理に SecureSafe というアプリを使用してそこに Apple ID も登録しているんですけど、そこのメモ欄に記載しています。SecureSafe は iPhone だけではなくパソコンでもアクセスできるので、いざとなったらインターネットにつながっていればどこからでも確認できますしね。このように、一箇所からだけではなくどこからでも確認できるところに安全に保存できる場所があれば、そこが良いですよ!
【参考】
復旧キーの確認で入力したあと、次の画面で「以上の条件に同意します」にチェックすれば Apple ID 2ステップ確認 の設定は完了です!
「2ステップ確認」を設定したあとの動作
2ステップ確認設定後、Apple ID を利用したログインや入力をすると、設定時と同じように 4桁コードの入力を求められます。以下のような確認コードの入力画面が表示されます。
そうなると、2ステップ確認設定時に登録した電話番号に SMS として 4桁の確認コードが送信されますので、都度このコードを確認して入力をします。
このようにこれまでと比べてひとつ手間が増えてしまいますが、これも Apple ID のログインを他人にされないためです。起きたときの万が一の被害に比べれば、たいした手間ではないですかよ! 2ステップ確認を設定して、安全に iPhone / iPad をガンガン使い倒していきましょうー
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